本 『こんな風に過ぎて行くのなら』 浅川マキという歌手がいた。 野坂昭如が、「あなたは、最後は、養老院で誰にも相手にされずに、あたしゃね、これでも昔は、ちっとは名の知れた歌手でね、と言っているだろうよ」と、言ったとか。そういう最後も悪くはないと思う。 2022.11.30 本
本 『家畜人ヤプー』 こういう世界に、ファナティックに耽溺する人がいるのだと目を開かされた1冊。人間の理性を奪う方法、苦痛を歓喜、僥倖に変える方法の言及にも関心がいった。根本原理は、宗教そのものの原理であり、オーソドックスな方法だと思う。 2022.11.23 本
本 『緋色の記憶』 裏さびれたバス停に緋色のブラウス姿で降り立ったエリザベス・チャニング。同僚の教師で、妻子あるレランド・リードを愛する。そこから「チャタム校事件」と呼ばれる未曽有の悲劇が始まる。 2022.11.16 本
つれづれに つれづれなるままに 今回は、「受容」をテーマにして、そして100回でひとまず区切りをつけよう。セラピーの役割は果たしたし。 「仕事」のように日常性に組み込むことで、生活にメリハリができる。何もない日々を暮らすのが楽になる。堀田善衛の『時間』のなかに、内発性と日... 2022.11.09 つれづれに
映画 映画「茜色に焼かれる」 社会の底辺でおしひしがれている人たちの息苦しさ、どうしようもなさ、無力感、屈折する怒り。一人は自殺し、一人はそれでも私はこうやって生きていくしかない、こうやって生きていくのだと、世間に宣言しているような映画だった。 2022.09.28 映画
本 『護られなかった者たちへ』 生活保護制度の矛盾や不条理。他者に対して敬意をもつという姿勢が、「公」の現場やそこに影響を与える人々に欠落している。だから「北九州方式」などというやり方が罷り通っているのだろう。 2022.09.21 本
本 『大丈夫な人』 社会的に弱い立場にいる人の持つ、もどかしさ、あきらめ、鬱屈感が、悪い状況を打開するのではなく、身を任せ、流されてしまう方向に動いていく。受け身の人間の心の働かせ方が、これでもかと描かれている。 2022.09.14 本
つれづれに つれづれに マウスが使えなくなって、パソコンが操作できなくなって、愕然とした。私の生活、世界は、パソコンを通してネットと繋がることで成り立っているのだと。一人暮らしを支えているのはネットなのだと。 東日本大震災の時、テレビを持っていなかったので、やっぱ... 2022.09.07 つれづれに
映画 映画「PLAN 75」 年をとっても、穏やかに暮らしていける生活の条件、経済的な条件が整っているならば、人は自ら死を選びたいとは、そうは思わないだろう。「プラン75」のあくどさがきわだつ。 2022.08.03 映画