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映画「キャタピラー」

 1940年、黒川久蔵は徴兵され、中国大陸に赴く。4年後、両手足を失い、頭部に深い火傷を負い、話すことができず、耳は聴こえない状態で、首に勲章をかけられて、帰還する。新聞は英雄と褒めたたえ、村人は「軍神様」と崇める。
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映画「ゲッベルスと私」

自分が何をしたか、何をしなかったか、そういう問いの立て方ではなく、私は精一杯生きた。あの時代、仕方がなかった。仕事に誠実に生きた、と語る姿。同時に、私は知らなかった、と語る姿。彼女の思いは、当時を生きたドイツの普通の人々の思いでもあるだろう。
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映画「ちいさな独裁者」

人間の悪意をあぶりだしていて、それが事実として坦々と描かれていて、とても不快な気分になる。現実にあり得ること、似たようなことはどこでも起こり得る。そのどす黒さと逡巡のなさに耐えきれないのか。小さなヒトラーはどこにでもいる。
つれづれに

つれづれに

衆議院議員選挙が終わった。結果は自公政権の絶対的安定多数。野党共闘は部分的に実を結んだところもあったが、立憲民主党は公示前の議席を減らした。 選挙報道が大好きで、10月31日の投票日当日の夜8時から翌午前1時過ぎまでTBSラジオの選挙特番を...
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映画「ミスティック・リバー」

デイヴは自分が選んだ道を歩いてきたのではない。ただ不可抗力のようにして、ひとつの道を歩いてきたのだ。その道を常に否定しながら。そしてデイヴは破滅した。破滅させられた。 最後のどんでん返しと、見る者に委ねられたようなラスト。人によってそれぞれの物語がそこから始まる。

『彼女は頭が悪いから』

「2016年5月11日、東京大学男子学生5人、強制わいせつで逮捕」 現実に起こった事件に着想を得た書き下ろし小説。あるがままを誰かに受け止めてもらえること。これが傷ついた人間が究極に求めることではないか。ここを通してしか再生はないのではないかと思う。

『謝るなら、いつでもおいで』

2004年、佐世保小六女児同級生殺害事件。12歳の小学6年生が、同級生を、カッターナイフで殺す。現実に起こったことだと信じられなかった。 被害者の父親が、事件後すぐに報道陣の記者会見に応じていたので、とても驚き心配になった。ひどく深く自分を損なってしまうのではと、とても気にかかった。
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映画「東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート」

都営霞ヶ丘アパートはオリンピックのために取り壊された。住民の意向を無視して、特に高齢者の生活基盤を破壊した。それも聞く耳を持たない東京都の高圧的なやり方で。これは紛れもない事実である。
つれづれに

つれづれに

菅義偉首相が自民党の総裁選に出馬しないと表明。安倍政権下で、幹事長として人事で官僚を押さえつけて言いなりにし、その手法を首相になってもやってきたツケが回ったのだろう。「日本という国の底が抜けてしまった」と言ったのは、高村薫だっただろうか。少...
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映画「インファナル・アフェア」

マフィアに潜入する刑事トニー・レオンと、マフィア側から警察に潜入するアンディ・ラウ。潜入10年の疲弊で追いつめられ精神のバランスを崩しそうな刑事と、同じく緊張を強いられ続けるマフィア側のスパイ。警察もマフィアも、自分の組織にスパイがいると感知する。